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ライブラリーと私

情シス B2 伊藤壱

研究

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複雑

『色を塗る場所』

情報ライブラリーと言えば、未来大にきて間もないころの、ふらっと立ち寄ったあの日を思い出す。

ライブラリーに来たのはいいものの、リュックには持ち合わせの本もなくて、黒いノートパソコンのみだった。

真っ赤な参考書は苦い思い出と一緒に置いてきたし、手持ちの宿題を終わらせに来たわけでもないし。

本を借りるって言ってもさ、これを読んだほうがいいとか、覚えたほうがいいとか、そう過ごしているうちに今までどんな本を好んで開いてきたのか、思い出すのにも一苦労だ。

きっと僕は、真っ赤に塗りつぶしてきたキャンバスをもう一度真っ白に塗り替えていかないといけないんだな。

ノートパソコンだけが入ったリュックは軽くて、ちょっとさみしい。

僕の知らない言葉の書かれた本を、あたりまえに手に取る人を見る。

ついさっきまで、みんな似た本を読んで、僕と同じ勉強をしている気でいたんだけれど、

ずっと前から、誰がどんな本を読んで、何を学んでいるかなんて、人それぞれで広い世界だったのだと気づく。

僕も適当な本を探してリュックに入れてみる。

世界を捉えなおすんだ。

真っ赤なキャンバスに、小さく白色が差す。どんな色をいれようか。

ノートパソコンと一冊の本が入ったリュックはまだまだ軽くて、歩きやすかった。

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